2020年以来、新型コロナウイルスの影響を受け、学校生活や就職活動の進め方も大きく変化してきました。コロナ禍2年目で看護学生が、どのように就活や学生生活を乗り越えたのか、就活内定までの過程を聞きました。
F・Mさん 専門学校、公的病院内定
S・Dさん 専門学校、民間病院内定
M・Tさん 専門学校、民間病院内定
- みなさんは就職活動をどのようにスタートさせましたか?
- 内定先の病院に決まるまでの経緯を教えてください
- 学内のキャリアセンターの利用はしましたか?利用した場合どのような内容で役立てましたか?
- あなたの就活はうまくいったと思いますか?うまくいかなかった点も併せて教えてください。
- 自分自身のどこが評価されたと思いますか?
- 内定先の病院に決めた一番の理由は何ですか
- 一番大変だった時期や悩んでいることはありますか?
- 学校の授業や実習、国試の勉強との両立のコツを教えてください
- 自己分析はどのようにしましたか?また、それのおすすめのツールを教えてください。
- 就活で最も苦労したことやその対策を教えてください。
- 後輩へのメッセージをお願いします
- 面接で聞かれて困った質問や受け答えについて
- 面接での受け答えで失敗したこと、よかったこと
- 面接で聞かれて困った質問や受け答えについて
- 小論文・作文のテーマ
みなさんは就職活動をどのようにスタートさせましたか?
F・Mさん|2年生の夏休みに合同説明会や病院説明会に参加しました。そして、2年生の冬ごろまでに病院研究を終え、就職希望病院を3つに絞りました。春休みの初めに受験の書類を書きました。
S・Dさん|就職活動は2年生の春から始めました。 初めは病院のパンフレットを集めることからでした。 興味のある病院とそれに近い病院のパンフレットを集めることで比較検討をすることができますので沢山取り寄せる事がオススメです。 その後は夏~冬に病院が行なっているオンラインでの病院説明会に複数参加をしていました。 そして、3年生になる前の春休みから志望書や面接対策を進めました。
M・Tさん|年齢が高いので就職活動に不安を感じ、1年生の2~3月ごろから、資料請求、見学を行いました。2年生で友人と合同説明会や病院の個別説明会に行くようになりました。
内定先の病院に決まるまでの経緯を教えてください
S・Dさん|全体的な印象は自宅にいてもオンラインで病院の説明が聞ける事はとても楽でした。 しかし、実際に病院に赴く事ができないときは、実際の現場の雰囲気が分からないので、中々病院を肌で感じる事ができませんでした。また、説明会でもオンライン上だと他の学生も沢山いるため質問がうまく出来なかったり、質問の意図が上手く伝わらない事が多かったです。
M・Tさん|ウェブでの見学会、面接などはじめての経験だった。思ったよりも(コロナの影響や年齢による就職の厳しさ)自分も周りも早めに就活が終了した。
F・Mさん|合同説明会で説明を聞き、興味を持ち病院説明会へ参加しました。そして、より深く病院研究を行い、春休み初めに書類を書き始めました。
学内のキャリアセンターの利用はしましたか?利用した場合どのような内容で役立てましたか?
M・Tさん|利用した。全員必須の面接練習だけでなく、個別の面接練習や履歴書のチェックもしてもらった。
F・Mさん|就職ガイダンスが複数回あったため、それを活用し合同説明会や病院説明会に参加しました。
S・Dさん|私の学校は専門学校であり、就職関係は看護科の教員が兼務で対策をしてくれました。 そのため、個々の教員と個別にアポイントをとって就活をするような形でした。 もちろん就活担当の教員が数名いましたが、学生が多いため自分に合う教員を探して相談している学生もいました。 他には、文化放送様やマイナビ様の面接対策などを活用して就活対策を行いました。
あなたの就活はうまくいったと思いますか?うまくいかなかった点も併せて教えてください。
F・Mさん|第一希望病院であったためうまくいったと思います。うまくいかなかった点はもう少し早く書類の準備、下書きなどを行なっていれば落ち着いてできたのではないかと思いました。
S・Dさん|私は第一志望の病院に落ちて、2回目の就職試験で無事内定をいただくことになりました。そのため全体的にみると50点くらいの出来だと思っています。上手くいかなかった理由は志望動機が抽象的だったことです。どんな病院にいくにしても自分の中の志望動機は大差ないはずなのでそこの事前準備が遅かったと思っています。
M・Tさん|うまくいったとは思うが、もう少しチャレンジしてみてもよかったのかもしれない。(年齢が高くても採用してくれる大手の病院もあった)自分のスペックに対して、厳し目に考えてしまっていた。
自分自身のどこが評価されたと思いますか?
F・Mさん|面接で自身の考えをしっかりと伝えることができた点だと考えます。自身のことを理解し正しく伝えることができるよう、練習したことが評価につながったのではないかと考えます。
S・Dさん|私は、日頃から多くの人と話す事が多く、客観的にみてコミュニケーション能力が高いと友人から言われます。 そのため面接でも特に会話のキャッチボールで困る事はありませんでしたので、その辺りのスムーズさは評価されたと考えます。あとは志望動機を個別性のある具体的なものにした事も評価に繋がったと考えています。
M・Tさん|第一志望であり、複数回病院のイベントに参加していること。前職を長く続けていること。
内定先の病院に決めた一番の理由は何ですか
S・Dさん|自分のやりたい領域があるということ。 またインターンシップに行った際に、病院の全体的な雰囲気や行った先の領域での看護師さんとのやりとりをして実際に働くイメージがついた事です。 福利厚生なども内心はある程度病院を絞る際に考えましたが、最終的には病院の雰囲気が一番の決め手となりました。
M・Tさん|家から30分圏内で、病院の理念や雰囲気が一番よかった。患者さん本位の姿勢が伝わってくる病院だから。
一番大変だった時期や悩んでいることはありますか?
F・Mさん|書類を提出してから試験を受けるまでです。緊張で四六時中就職試験のことが脳内にありました。学習や生活に影響が出るなどはありませんでしたが、精神的に苦しかった時期です。
M・Tさん|年齢的(40代)に就職先は相当狭まってしまうだろうという焦り。
S・Dさん|最も大変だったのは、実習と就職活動を並行して行っていた3年生の4月から7月の期間です。専門学校は3年次に実習が多く組み込まれており、その実習が4月の終わりから始まります、これが就職活動の面接の日程と綺麗に被るためこの時期は非常に大変でした。
学校の授業や実習、国試の勉強との両立のコツを教えてください
F・Mさん|実習中は国試の勉強はほとんどしていません。実習に全力で取り組めばそれが国試対策となるため、まずは実習に全力で向き合っています。国試対策は実習のない期間や実習中でも余裕のある土日に行っています。学校の授業は時間のある時に少しずつ復習し、テストまでに必ず3周は資料を見返すように心がけています。
S・Dさん|学校の授業で全てを覚える事は正直な所無理があるので、気を張りすぎずに楽に受けるようにしています。そして、実習では必要な学習を必然的にするのでその時に少し辛くても少し頑張って勉強します。そのうように自分から意識的に勉強した事は頭に残りやすいので、自然と覚えていくと思っています。国試の勉強は模試を3年次には必ずあるのでそれを解いたら復習をするこれを繰り返してやっていきたいと思っていますし、個人的には、無理に参考書を沢山買わない方がいいと思います。
M・Tさん|よく眠り、早朝に勉強する。(疲れていると集中力が下がる) 休日は1日家にいても能率が下がるため、アルバイトや趣味、家族と出かけるなど行動的に過ごし、集中するときは集中する。ごろごろしながら、国試アプリなどをするなどスキマ時間を有効に使う。
自己分析はどのようにしましたか?また、それのおすすめのツールを教えてください。
S・Dさん|インターネットにある自己分析ツールみたいなサイトがいくつかあったのでそれを活用しました。 あとは友人家族に聞き自己分析をしました。 なるべく自己分析は早いタイミングでやる事をおすすめします。なぜなら自分の性格などはそうそう最終学年になっても変わらないので早めに終わらせて損はないと思います。
F・Mさん|ートに自身の長所短所や今までの出来事などを書き出したことと、周囲の人に私はどういう人かを聞きました。特に、周囲に私の欠点はどこかと聞きました。
就活で最も苦労したことやその対策を教えてください。
F・Mさん|面接対策です。学内で一度練習し動画として録画していただいたのですが、あまりのひどさに恐ろしくなりました。ただ、どこを修正すれば良いのか、よかった点はどこかをしっかりと教員に確認し、自宅で自問自答形式で面接練習を何度も行い対策しました。
S・Dさん|自己分析と病院研究(志望動機)です。 自己分析は自分の事を知ることが簡単なようで難しいと感じました。そのため友人や普段お世話になってる先生など複数名から自分とはどんな人間なのか素直に聞くことで色々な自分の像が見えてきます。 病院研究(志望動機)は志望書や面接で100%聞かれる志望動機の部分が抽象的になったりありきたりになってしまうことが始めは多かったので苦労しました。 ここは就活担当の先生と繰り返し指導を受けて自分の経験と上手く結びつけて具体になるようにしました。
M・Tさん|志望病院で採用試験の前、看護部長の面談を受けたときに圧迫面接だった。 年齢のことを指摘されたので、本当にその後悩んだ。 ※その後自己分析、病院研究を再度行い、それでも行きたいと思ったので本気で面接準備に取り組むことができた。
後輩へのメッセージをお願いします
F・Mさん|焦らなくで全然大丈夫です!自分のペースでできることからやってみるといいと思います。ただ、最初は何が何だかわからないと思うので、とりあえずでもいいので合同説明会には参加した方がよいと思います、色々な病院を知る良い機会です。
S・Dさん|就職活動は実習と並行しながら行うことがほとんどだと思うので多重課題であって尚且つ慣れないことの連続なので身体的にも精神的にもキツい時があると思います。 ただ、それを乗り越えて内定をもらった時の喜びは苦しんだ分大きくなると思いますので、最後まで諦めず、自分に自信を持って楽しくチャレンジしてみてください!応援してます!
M・Tさん|年齢が高くても、学校の知名度がなくてもあきらめないで行きたい病院に挑戦したほうがよいと思います。(アラフォー、アラフィフの同期も有名病院に内定もらいました)
面接で聞かれて困った質問や受け答えについて
- 実習で心残りなことは何ですか
- 意地悪な看護師さんがいる事がありますが、どのようにしますか? 急性期の病院は沢山ありますが、なぜうちですか? ジェネラリストの育成を掲げていますが、ジェネラリストとはどんなものですか? そして私の回答に深掘りを何回もされる時は困りました。
- 本面接ではないが、採用試験前の面談で「うちは年齢が高くても採用実績があるから、うちにしたの?」、「ボーナスが低くなることもあるかもしれないけど、そのへんはどう思う?」という質問があった。一瞬言葉を失ったが、病院の理念やインターンシップでの経験から、病院自体に魅力を感じており、それは金銭面よりも自分にとって優先であること、年齢ということは除いても自分が見学した中で一番よかったから志望をしていることを伝えた。 このような経緯があったあとの本面接だったので、本面接は非常に和やかだった。
面接での受け答えで失敗したこと、よかったこと
- 実習で心残りなことは何ですか
- 意地悪な看護師さんがいる事がありますが、どのようにしますか? 急性期の病院は沢山ありますが、なぜうちですか? ジェネラリストの育成を掲げていますが、ジェネラリストとはどんなものですか? そして私の回答に深掘りを何回もされる時は困りました。
- 本面接ではないが、採用試験前の面談で「うちは年齢が高くても採用実績があるから、うちにしたの?」、「ボーナスが低くなることもあるかもしれないけど、そのへんはどう思う?」という質問があった。一瞬言葉を失ったが、病院の理念やインターンシップでの経験から、病院自体に魅力を感じており、それは金銭面よりも自分にとって優先であること、年齢ということは除いても自分が見学した中で一番よかったから志望をしていることを伝えた。 このような経緯があったあとの本面接だったので、本面接は非常に和やかだった。
面接で聞かれて困った質問や受け答えについて
- 学内練習で「今の自分は何点ですか」という質問があり、低い点数をいったところ自信のなさが大きく出てて心配になると言われました。その時ははじめての面接だったのですが、自信を持てるくらい練習した方がいいと思いました。
- 失敗したことは、志望動機が飛んでしまい、ありきたりな事を言ってしまった事です。 そのため、個別性のない内容になってしまい印象は良くなかったと思います。 良かったことは、自己分析をしっかりやり直したことで、考えるよりも先に言葉がすらすらと出てきて受け答えができた事です。言葉を絞り出すよりも普通に会話をするような展開になることができました。
- 落ちた病院のweb面接(事前対策せずに受けた)で「あなたは家族や友人からどのように言われるか?」という質問に「楽天的と言われます」と答えてしまった。そのせいか、楽天的な部分を詰められるような質問をされ、しまった!と思った。 よかったこと:内定先の志望動機で履歴書に書いた部分以外にも病院への思いを伝えることができ、「よくそこまで調べたね」と関心された。
小論文・作文のテーマ
- 仕事をする上で大切にしたいこと
- 患者や家族に寄り添うとはどのようなことか、自身の実習での経験を踏まえて800字以内で記載 患者の個別性をふまえた看護を提供するために必要なことは何か実習の経験を踏まえて800字以内で記載 。対策は、学校の先生に何度も添削をお願いしました。
- 事例を読んで、思うことを800字で書く。※隠れ貧困について 前年に入職した先輩の過去問をもらい、それをもとに学校の先生に添削してもらった。
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