どの病院でも採用試験で最も重視するのが面接です。面接の傾向と対策知った上でチェックポイントも必ず確認しましょう。
面接試験の種類
個人面接
個人面接は自分を売り込むには最適です。学生1人に対して1人の面接官、あるいは複数の面接官で行われます。後者の場合は1人が質問をして、その人以外は表情やしぐさをチェックすることが多いようです。質問を受けたら相手をまっすぐ見て、時々は質問者以外にも視線を配りながら答えましょう。
集団面接
複数(3〜5人)の学生に対して、複数(2〜3人)の面接官で行われます。面接官が質問し、指名された順に答えるほか、任意で答える場合も。自分の持ち時間は短いので、質問には簡潔に、そして的確かつ具体的に答えると好印象です。他の学生の答えの内容や態度を気にせず、マイペースを保ちましょう。
面接官はここを見る!
☑会話のキャッチボールができているか
☑うつむいたりせず、面接官の目を見て話せているか
☑自分のことをしっかり理解・認識し、それが表現できているか
☑他の学生の意見をしっかり聞いているか
☑協調性や対人能力があるか、話せているか
☑落ち着いて場の空気をつかみ、自分の言葉で返答をしているか
面接の心構え
●第一印象が大事。社会人として正しい敬語を面接は第一印象が肝心なので、相手の目を見てはっきりと話すように。学生言葉に気をつけ、正しい敬語を使うこと。
●志望動機と看護観を、自分の言葉で伝える
●重要なのは、「志望動機」と「看護観」。志望動機は履歴書に書いてあっても、面接官は本人の口から確認したいもの。自分なりの言葉で熱意を伝える工夫が必要。
●誠実な自分を、素直にアピールする
●面接は、自分の強みや長所をアピールする場です。スムーズに答えられたから満点なのではなく、答えた内容や誠実な態度が決め手に。聞かれたことにはしっかり返答を。
会場での立ち振る舞い・トラブルへの対処
☑遅刻は当然厳禁ですが、早すぎる到着もNG。事前に交通手段と所要時間を調べ、交通トラブルなどを考慮して、試験会場には早めに到着を。
☑控室は、面接に備えるための場所。おしゃべりは慎みましょう。また、他病院の資料を読む、化粧直しをする、メールや電話をするのも厳禁。控室から面接が始まっていると考えて。
☑やむを得ない理由で到着が遅れる場合は、間に合わないとわかった時点ですぐに病院に連絡を。「5分ほど遅れて到着いたします」などと電話を入れましょう。
面接マナー
面接は入室から始まります。基本的なマナーを守り面接の流れを事前に知り、本番で慌てないようにしましょう。動画も閲覧してしっかり練習を。
①控室で待機
着席して静かに待ち、名前を呼ばれたら「はい」と大きな声で返事をして、面接会場に向かいます。
②ドアの前でノック
面接室に入る時は、まず、ドアを軽く3回ノックします。「どうぞ」という面接官の声が聞こえてからドアを開けましょう。
③「失礼します」と挨拶
「失礼します」と一言添えて入室します。ドアを閉める時は、面接官にお尻を向けないように気をつけながら、ドアの方を向いて静かに閉めます。
④名前を名乗る
イスの横まで歩き、「○○学校の△△です。よろしくお願いします」としっかり挨拶を。面接官に「どうぞ」と勧められてから着席します。
⑤正しい姿勢で座る
背もたれにはもたれず、背筋を伸ばしてイスに座ります。バッグなどの荷物はイスの脇か足元に立てて置き、両手は膝の上に揃えて置きます。
⑥終了後はお礼を
面接が終わったら、「ありがとうございました」とお礼を述べてお辞儀をします。ドアの前まで進んだら、最後にもう一度面接官にお辞儀をして退室しましょう。
押さえておきたい6大質問
面接でよく聞かれる質問をまとめました。友達や家族に協力してもらって、受け答えについて事前にシミュレーションをしておきましょう。
Q.当院を志望する理由は何ですか?
[質問意図]
あなたの働く意欲や姿勢と、病院をどれだけ理解しているかを知りたいと思っています。
[回答ポイント]
●「将来の目的は●●なので、貴院なら実現できると思った」など、その病院で自分が何をしたいかを具体的に説明する
●パンフレットなどの病院理念をそのまま答えるのではなく、自分の言葉で伝える
Q.配属を希望する科はありますか?
[質問意図]
採用側はやる気に違いが出ることから、できれば学生の希望の科に配属したいと思っています。
●希望の科と理由を挙げて、自分の考えを述べること
●強い希望があっても「絶対に」ではなく「できれば…」という姿勢で答える
●病院側から別の科の打診があったら、それを視野に入れて考えることも大切
Q.他にはどんな病院を受けていますか? Q.第一志望はどこですか?
[質問意図]
病院側は内定辞退をする人を見越して採用人数を決めるため、活動状況を確認します。
●併願は減点の対象にはなりません。進学も含め、正直に答えて大丈夫
●併願先の病院に一貫性がないと、志望動機に影響するので関連付けが必要
●「他に受けていない」と答え、内定辞退をすると学校がマイナスイメージになるので注意
Q.あなたの長所と短所を教えてください。
[質問意図]
自分を客観評価できる能力があるのか、また、あなたが病院に合った人材かを見極めています。
[回答ポイント]
●面接は自己PRの場なので、長所とも取れる短所の答え方(例:消極的→慎重)が必要
●短所はどんな努力で克服しようとしているのか、また長所をどう活かしているかを語ること
●「友人からは●●と言われるが、自分では▲▲だと思う」という客観評価を話すのもよい
Q.どんな看護師になりたいですか?
[質問意図]
あなたが病院に求めていることと、病院が求めていることが一致しているかを確認します。
[回答ポイント]
●看護師を目指したきっかけや、実習等の体験を踏まえた看護観を自分の言葉で伝える
●あなたの看護師としての将来のビジョンについて、答えられるように準備しておく
●あなたの人となりをアピールしながら、看護観を述べるようにする
Q.あなたから何か質問はありますか?
[質問意図]
あなたの病院に対する関心度の高さと、病院選びにどこを重視しているかを知るためです。
[回答ポイント]
●「特にありません」では意欲が感じられないので、事前の準備が必要
●あなたの人間性もチェックしているので、自分の希望に関することばかりはNG
●卒後教育のこと等、意欲を伝えられる内容であればベター
コメント