
さらなる就活の早期化により、低学年からの就活講座実施の必要に迫られ、教員・キャリアセンターの負担も増加。院内イベントが完全復活したことで、その対策や相談の学生対応に多忙を極めています。就活講座や模擬面接を外部委託するケースも徐々に増加傾向にあります
<TOPICS>
・専門・高校は民間病院が多い傾向だったが、25卒では国公立病院が増加。大学・短大からの入職先は均等に分散している
・対面イベントの制限撤廃で、インターンシップ(就業体験)の参加が増加
・大学・短大では併願も認める傾向が増えた。専門・高校は単願・実習病院の優先が8割近くにのぼる
入職先の病院区分、入職先のルート区分

受験前のアクション、受験の時期

在学中の学生から寄せられる相談

採用試験で必要と思われるもの

単願・併願の主な指導について

就活講座の内容

保護者への就活の支援について貴校での取り組み状況

費用面と時間面において無駄だと感じたこと

就活支援で工夫したこと・苦労したこと
● 2年生の前期では学生の就活への意識が十分高まっていない。3年生の同時期でも同様の例が一定数の学生には見られる。その対象への働
き掛けが、まだ十分に効果を上げていない(大学)
● 4年生は個別支援の希望者が4月から6月に集中するので、外部の病院管理職経験者と新卒ハローワークに支援を依頼した(大学)
● 学生が希望する病院と実際の成績の差があるときは、否定はしないが受験させていいか悩む。また、3月以降に就職活動をする学生の対応(大学)
● 採用試験が年度をまたぐ際、応募書類を期日までに提出できない場合、大学に個別で証明書提出を求められること(大学)
● 就活対策講座への参加率が低いのが悩み。教職員は必要だと思って講座を企画し声を掛けているが、学生は目の前の課題や実習に追われて
将来のことに考えが及ばない印象。個人的には強制参加にはしたくないため、学生の動機付けが課題(大学)
● 学生の面接対応力低下もあったため就職情報会社に模擬面接を依頼。学生は緊張感をもって臨むことができた。模擬面接の実施で、就活に
乗り遅れる学生が減った(大学)
● 同じ学生の繰り返しのメンタル相談の対応に苦慮(大学)
● 学内で模擬面接を実施しているが、時間や対応する教員の調整が難しい。教員と事務職員との連携や調整に困る時がある(大学)
● 学生個々の就活に対する認識や取り組みの差(専門)
● 公立なので市内病院への就職数を確保したいが、学生は県中心部に憧れる傾向がある。どのようにとどめるかが課題(専門)
● 就職試験の時期が早まり、3年生の実習前で看護を語ることが未熟な状況での小論文作成・就職面接となり、大学生との差を感じる(専門)
● 報告や相談なく就活を勝手に進めていく学生や、説明を聞いていないために、実習病院の内定をお断りしようとする学生もいる(専門)
採用試験について等、病院への意見・要望
● 看護実践や実務の厳しさについて率直にお話しいただきたい。特に急性期病院として求める人材・適性について勘違いする学生が多い(大学)
● 病院の学校訪問が頻回で、他の業務に支障が出る。学校訪問を増やすのではなく、病院説明会の日程を増やす等で対応してほしい(専門)
● 適性検査に一般常識(言語、非言語、時事問題など)が含まれるかを募集要項に記載いただきたい。看護学部の学生は実習や課題で忙しくてもしっかり試験対策する傾向があり、詳細が不明な場合は一般常識が含まれることを想定して対策している。本来の看護の勉強の時間を削られているようで負荷がある。 (大学)
● 併願受験、奨学金からの心変わりする学生など、どのように大学として指導すればよいか、困った事例があれば教えてほしい(大学)
● 本学は専願制としている。「併願可」との病院もあるが、本当のところはどうなのか知りたい(大学)
● 公立病院で家族構成や親の職業等についての質問をされ、抗議したいと学生から相談があった。面接官へのルール周知を徹底していただきたい(大学)
● 学校からの推薦文の要否についての考えや、影響を知りたい(専門)
● 採用試験が早くなっており、学生自身が自分の傾向がわからずに就職病院を決定しているため、ミスマッチが心配である(専門)
● 採用試験の前倒しが加速しているが、実習中は病院を吟味できず、採用試験の時期を逃さざるをえないケースも。これ以上早期化が進むことでミスマッチも増えるのではないかという懸念(大学)
● 早い時期の採用は、専門学校生の場合、実習でどれだけ伸びるか未知数の学生が評価されないように思う(専門)
● 提出書類や筆記試験以外に、面接等でしっかりと人物をみていただき、採用可否の判断をしていただきたい(専門)
●調査内容:2025年3月卒業の看護学生の就職活動について
●調査方法:アンケートを郵送し、WEB・メール・
FAXにて回答受付
●調査期間:2025年4月1日~2025年5月15日
●有効回答数:184校
■調査元:文化放送ナースナビ
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