★[看護師就職] 2022年卒看護学生に聞いたリアル就活座談会 #3

座談会 就活アドバイス

ここ数年、新型コロナウイルスの影響を受け、学校生活や就職活動の進め方も大きく変化してきました。コロナ禍のなかで看護学生が、どのように就活や学生生活を乗り越えたのか、就活内定までの過程を聞きました。

H・Kさん 看護大学 内定先:国立病院
H・Hさん 看護大学 内定先:国公立病院
I・Kさん  看護短期大学 内定先:公的病院
S・Aさん  看護大学  内定先:国公立病院

みなさんは就職活動をどのようにスタートさせましたか?

H・Kさん|2年生の3月頃に、合同就職説明会に参加することからスタートしました。それまで病院の情報を詳しく知らない状態で、自分のなかで想像できませんでしたが、何度か合同説明会に参加し、病院の説明や他の学生の質問などを聞くことで、漠然としていたイメージから、具体的な知識が増えて選択肢を絞ることにつながりました。

H・Hさん|私は3年生の3月頃からスタートしました。先輩が学校に来て就活について話を聞く機会がありました。自己PRやエントリーシートの作成は早めに行った方がいいとのアドバイスを受け、事前準備として時間がかかる自己分析を行うことからスタートしました。保健師の実習もあったため、早い段階から取り組みました。

I・Kさん|私は短期大学のため、2年生の6月頃に合同就職説明会に参加しました。初めは説明会への参加は考えていなかったのですが、さまざまな病院の情報収集のため参加しました。一度に複数の病院の話を聞け、病院によって雰囲気が異なることがわかり、良かったです。また、どの病院が自分に合っているか比較することもでき、徐々に就職に対してのイメージを描くことができました。

S・Aさん|もともと不安を感じやすい性格のため「早く何か行動しなければ」という気持ちを強く抱いていましたが、初めは何から始めればいいかわかりませんでした。2年生の頃から病院見学や資料請求を行い、7月頃に合同就職説明会に参加しました。病院見学では、看護部長や先輩看護師の看護観などを質問しました。多くの病院を見ることで、希望条件が明確になりました。

内定先の病院に決まるまでの経緯を教えてください

H・Hさん|合同説明会参加後の4月にエントリーシートの作成を始めました。志望動機を明確にするため、自分の熱い思いだけでなく、根拠を持った理由を具体的に書くことを心掛けました。インターンシップや病院見学会は、希望していた病院が県外だったため、参加できませんでした。私は奨学金制度を利用していたため、系列病院を受験して、内定につながりました。

I・Kさん|私もH・Hさんと同じで、奨学金制度を利用していました。コロナ禍でインターンシップや病院説明会は中止となったこともあり、初めは意欲がわきませんでしたが、さまざまな病院を検討した結果、病院の雰囲気をよく理解していた実習病院を第一志望に決めました。そして5月に面接を受け、6月に内定しました。

S・Aさん|2年生の頃は、インターンシップが開催されていたため、参加して情報収集を行いました。3年生の1月の領域別実習で患者さんと過ごした経験から、精神科の看護師を目指したいという思いに至りました。数病院調べましたが、実習先であった専門病院を第一志望としました。しかし、その病院は新卒の採用枠が少なく、先生に相談したところ指定校推薦枠があることを知りました。わずかでもチャンスがあるなら挑戦したいと思い応募を決め、5月に内定をもらえました。

H・Kさん|当大学の1期生ということもあり、就職に関する情報も少なく、情報収集が大変でした。試験などの締切りも早まり、4月は忙しかった印象です。資料請求を行った後、病院説明会、7月頃に開催しているインターンシップに参加しました。幼い頃から子どもが好きで小児科を希望していたため、小児専門病院を第一志望として絞り込み、最終的に5月に面接、6月に内定をいただきました。

コロナ禍における就職活動の全体的な印象はどうでしたか

I・Kさん|やはり全体的に説明会やインターンシップの中止は多かったですね。合同説明会の参加のみで、インターンシップや病院見学会に参加できませんでした。病院の雰囲気を自分の目で確認できなかったため、病棟の様子や人間関係を把握している実習病院に決めました。第一志望の病院は、コロナ禍でなくても変わらなかったと思います。

S・Aさん|病院見学が中止となり、決して予想通りではありませんでした。友人のなかには、大病院や知名度のある病院、公的病院など、人気のある病院は第一希望で決まらない人もいたようです。私は2年生から病院見学に参加して、複数の病院を検討しましたが、コロナ禍でなくても同じ選択肢だったと思います。振り返ると、よくここまでスムーズに決まったという感じです。怖いくらいですが、それもここまで自分が真面目に取り組んできた結果だと言えます。就職後の不安もありますが、自分のやりたいことができるというワクワク感もあります。

H・Kさん|私もインターンシップには参加できませんでした。希望していた病院の対面型イベントもほぼ中止となりました。皆さんと同様に、志望病院を再検討したり変更などは行いませんでした。就活に関しては特に大変なこともなく、結果には満足しています。インターンシップに参加できず、自分の肌で感じていないことに不安はありますが、説明会に参加できたことでイメージもつかめていたことは良かったです。

H・Hさん|志望する病院が県外だったため、インターンシップや見学に行くことはできず、WEBや資料などからの情報収集のみでしたが、活動自体は早めに取り組みました。いろいろと検討を重ねましたが、奨学金を受けていたため、希望病院の変更はありませんでした。対面での見学を実施していない時期で病院見学に行けなかったことは残念でしたが、今は早く現場で働きたい気持ちです。ではすれ違う人全員に挨拶をしました。また会場に入る前にスマホの電源を切り、終了しても駅に着くまで電源を入れないなど、倍率も高かったため緊張感をもって、小さな積み重ねを行いました。

学内のキャリアセンターの利用や、就活対策はどのように行いましたか

S・Aさん|指定校推薦を希望したため、学内の就職ガイダンスや就職キャリアセンターは利用しませんでした。進路担当者に相談しました。エントリーシートの書き方のポイントや面接対策をしてもらい、具体的なアドバイスを受けました。

H・Kさん|学内での就活ガイダンスの開催はありませんでした。志望病院出身の先生がいたので、病院の雰囲気や試験について質問できたことは参考になりました。面接シート作成は、リモート授業となり先生と連絡が取りにくい状況でした。何を記載すればよいか、自分でネット検索して調べました。一般大学のため、就職担当者に看護の専門の方がいなかったので、先生に質問するケースが多かったですね。

H・Hさん|就活ガイダンスやキャリアセンターは利用しました。エントリーシートの書き方の添削を受け、アドバイスをもらえたため、不安が軽減されました。

I・Kさん|私も学内のガイダンスやキャリアセンターを利用しましたが、担任や実習の先生に相談することが多かったですね。就職に対する意識、志望病院の相談をしてアドバイスを受けました。就活に関する不安は一人で抱え込まず、相談できる人を見つけることが大切だと思いました。

自分自身のどこが評価されたと思いますか?

H・Kさん|面接で質問に対して、沈黙せずに笑顔ですぐに受け答えができたことでしょうか。病院説明会でも、積極的に質問してアピールして印象づけると同時に、当日までに病院についてたくさん調べました。面接会場的病院で学ぶことを希望していました。そして大きな要因となったことは、精神科において患者さんの自己決定支援を大切にしている病院の姿勢に共感したことです。

H・Hさん|私も面接で面接官の方と笑顔で話せたことが大きな要因だと思います。大学時代に献血推進サークルに所属して、赤十字社のボランティア活動で全国を回ったことなどの体験を通して感じたことや学んだことを話しました。自分の言葉で、しっかり相手の目を見て伝えることができたことが内定につながったと考えます。

I・Kさん|私も面接がポイントですね。「看護師は患者さんの一番近くにいる存在」という病院の看護理念と、自分の行いたい看護が一致していることを伝え、貢献したいという思いを強くアピールしました。その気持ちが面接官に伝わり、自分を必要としてくれたのだと思います。

S・Aさん|私も皆さんと同じですね。面接で自分の看護観、やりたい看護が明確だった部分が評価してもらえたのではないかと考えます。実習についての質問も多く、具体的なエピソードを話したことで、志望した理由も明確に伝えられたと思います。

内定先の病院に決めた一番の理由は何ですか

内定

H・Hさん|奨学金を利用していたことが理由ですが、内定先の病院は系列病院のなかで小規模のため、個々の患者さんとじっくり向き合う看護が実践でき、自分の目指す看護と一致していたからです。病院のアピールポイントであるスタッフ間のコミュニケーションがいいことも、温かみのある病院だと感じ、この病院で働きたいと思いました。

I・Kさん|就活を行い比較するなかで、やはり実習先の病院で、雰囲気もわかっていたことが決め手となり第一志望としました。高校時代の先輩がいたことも安心につながりました。また、実家から通えること、市立病院は公務員扱いのため、収入が安定していることもポイントでした。

S・Aさん|精神科の専門病院は、新卒枠が少ないため、教育体制がしっかりしている公的病院で学ぶことを希望していました。そして大きな要因となったことは、精神科において患者さんの自己決定支援を大切にしている病院の姿勢に共感したことです。

H・Kさん|以前から小児科の看護師として働くことを希望していました。総合病院も検討し、内定をもらいましたが、小児科に配属されるかは確実ではなかったため、学生時代からの目標であった小児専門病院で働くことを決めました。

I・Kさん|インターンシップなどに参加できず準備が遅れ、病院選びに苦戦しました。2年生のとき、合同就職説明会に参加しても、なかなかイメージがつかめず、自分の行きたい病院や実践したい看護が見つかりませんでした。先生や親にも相談しましたが、自分の目で確認した病院がいいと思い、最終的に実習先の病院を選択しました。

S・Aさん|大変だったのは、本番ではなく学内選考の面接でした。学科長や教授の先生3人対学生1の面談で大学内でも怖いと言われる先生方で緊張も大きかったです。さまざまな対策をして臨んだのですが、自分の長所・短所、看護観、志望理由など、かなり突っ込んだ質問が多かったですね。戸惑った部分もありましたが何とか乗り切れました。

H・Kさん|身上書の書き方や小論文で苦労しました。身上書は表面的なことではなく、自分が答えられる事実を書くことを心掛けました。小論文対策は1日1テーマ800字程度の小論文を書くことを3週間ほど続けることで、文章を記述することに慣れていきました。

H・Hさん|保健師の資格を取得するための集中講義とエントリーシートを書く時期が重なったことが大変でした。毎日これだけはやろうと計画して、就職に関することは朝から取りかかり、完成したら課題に取り組むなど、1日のスケジュールを決めてクリアしました。

学校の授業や実習、国試の勉強との両立のコツを教えてください

H・Kさん|実習はすべて終わり、学校も週1回なので、国試の勉強、アルバイト、プライベートを自分のなかでうまく両立しています。きちんと決めてやることは苦手なため、1日2~3時間を目安にモチベーションが保てる時間で行うようにしています。友人のなかには1日6時間勉強する人もいて焦りますが、自分に合った時間を決めて集中し、1日1問は問題に触れることを日課としています。時には勉強を忘れてオシャレをして、一人で出掛けてリフレッシュしています。

H・Hさん|学校の授業が週4日ありますが、国試のことが気になり、なかなか集中できません。模試も先日初めて受けましたが郵送だったため、本番の臨場感を体験できていないことが不安です。このペースで間に合うか心配な日々ですが、友人と勉強するとやる気が出るので、アプリなどを利用して一緒に勉強する機会を設けています。両立は難しいですが、タブレットを利用するなど、自分のやりやすい方法で行うことがいいと思います。大学生活最後の時期、プライベートも大事です。私にとって、アルバイトや友人と過ごすことは有意義な時間となっています。

I・Kさん|実習はまもなく終了し、週1回の通学となります。土・日はアルバイトで気分転換し、勉強するときとプライベートの時間を切り替えることを意識しています。私はあまり両立できていませんが、移動時間にアプリを利用する、勉強はできるだけ学校で行うなど、環境を変えて取り組んでいます。

S・Aさん|現在最後の実習のため、今は実習に力を入れ、国試対策は毎晩数問ずつ問題を解いています。実習がうまくいかないときは、国試のことは忘れて実習に集中するようにしています。そのほか、大学の授業の空き時間や通学時の電車でアプリを用いて国試の問題を解いています。

H・Hさん|奨学金を利用する人は、事前に調べて病院選びを行うことをお勧めします。早めに先生に相談することで、選択肢を広げることができます。そして自己分析は早い段階から取り組むことが肝心ですし、就活を成功させるポイントです。

I・Kさん|私はスタートが遅かったので、早いうちから情報収集を行い、可能であればインターンシップや説明会に参加して自分に合った病院を見つけることが大切だと痛感しています。そして不安や心配なことは、一人で抱え込まないことです。先生や先輩と親しくなり、相談できる人を探すことも大事です。第三者からのアドバイスを受けることで視野が広がると思います。

S・Aさん|皆さんが言っているように、とにかく早くから対策を始めることです。私は大学の先生に普段から挨拶して顔を覚えてもらい、「この病院を目指そうと思う」と早い時期に相談しました。そして授業や実習に真面目に取り組むことも大切です。一生懸命やっていれば、先生は味方してくれます。I・Kさんと同様、気軽に相談に乗ってもらえる先生を探すことが内定への近道かもしれません。

H・Kさん|自分がこの病院なら頑張れると思う病院を見つけることです。絶対に合格するという気持ちをもって臨めば、いい結果につながると思います。自分に一番合っている病院を調べて、先生などに相談して疑問を解決し、不安な要素は事前の病院説明会などで質問をしたうえで、安心して本番に臨むことをお勧めします。

面接で聞かれて困った質問とその対応

「理想の看護師像は?」

患者さんに寄り添う看護をしたいと伝えたところ、「患者に寄り添うことは看護師として当然だが、それをあえて理想とした理由は何か」と聞かれた。看護学生から看護師になったとき、受け持ち患者が増えて自分に余裕が持てなくなったときも患者さんに寄り添う気持ちを忘れず、患者さんを第一に考えた看護を全うしたいと答えた。また、チーム医療のなかで患者さんと一番関われるのは看護師だと考えるので常に患者さんの現在の状態を把握し、より良い医療を提供出来るように寄り添うことを大切にしたいと答えた「ここで働きたいと言われても、枠があるので不合格の場合もあります。そのときあなたはどうしますか?どこの病院を受けますか?」

「ここで働きたいと言われても、枠があるので不合格の場合もあります。そのときあなたはどうしますか?どこの病院を受けますか?」

考えている具体的な病院名を答え、自分でスケジュールをしっかりしているから、2つの病院どちらにも迷惑を掛けないように考えている、と答えた

就活について誰にどんな相談をしたか

・担任の先生に、就活に対する意欲や試験を受ける病院の相談をした

・進路担当の教員に、面接や履歴書の相談をした

・行きたい病院出身の先生がいたので、病院の雰囲気や試験内容を質問した

・学内のキャリアセンターで、エントリーシートの添削やアドバイスを受けた

小論文・作文のテーマ

・患者の満足度を上げるために看護師としてできること

・当院の特色を踏まえた上で、10年後あなたはどのような看護師になっていると考えますか?

就活で最も苦労したこと

・病院探し。行きたいところがなかなか見つからなくて先生や親に相談した

・学内選考の面接での受け答え。学科長や教授の先生3人対学生1人の面接でした。しっかりと対策をして臨んだが、自分の長所や短所、看護観、志望理由を深い部分まで聞かれ緊張や戸惑いが多くなってしまった

・面接対策。志望理由(その病院でなければいけないところ)、自己PR(自分の個性をアピールする)を考えて練習するのが大変だった

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