まだ就活本番ではない看護学校低学年から、徐々に自分の看護師像をイメージしはじめましょう。
大規模病院への就職を考えてみます。
● 国公立病院て全国でどれくらいあるの?
日本における国公立病院(国立病院+公立病院)の数は、約1,500~1,600施設です。
現在、日本全国には約8,100の病院がありますが、国公立病院はそのうちの約2割弱を占めています。
それぞれの内訳のおおよその目安は以下の通りです。
- 公立病院:約850施設
都道府県や市区町村などの地方自治体、あるいは地方独立行政法人が運営している病院です。
都道府県立病院、市立病院、町立病院など
- 国立病院など:約700施設
国やそれに準ずる独立行政法人が運営している病院です。
国立病院機構(NHO): 約140施設
国立大学病院: 42施設(本院)
高度専門医療研究センター(ナショナルセンター): 国立がん研究センター、国立循環器病研究センターなど
その他、労働者健康安全機構(労災病院)や地域医療機能推進機構(JCHO)など国の機関に関連する病院群を含みます。
● 国公立病院ってどんな役割があるの?
国公立病院(国立病院機構やナショナルセンターなどの「国立病院」と、都道府県や市区町村が運営する「公立病院」)は、日本の医療体制において「民間病院だけでは対応が難しい、国や地域にとって必要不可欠な医療を提供する」という、非常に重要な役割を担っています。
具体的な役割は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
- 政策医療(不採算医療)の提供
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国公立病院の最も大きな役割の一つが、社会的に必要でありながら、利益が出にくいため民間病院では維持が難しい「不採算部門」の医療を担うことです。
・救急医療・小児救急医療
・周産期医療(ハイリスクな妊婦や未熟児のケア)
・感染症対応(新型コロナウイルスなどの新興感染症や結核など)
・災害医療(DMATの派遣や被災地での拠点)
・へき地・離島医療
- 高度で専門的な医療の提供
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がん、循環器疾患、精神疾患、難病などに対して、最新の医療機器や高度な技術を用いた専門的な治療を行います。
特定の疾患に特化した「国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)」などが代表的です。 - 地域医療の中核(最後の砦)
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地域のクリニックや中小の民間病院では対応が困難な重症患者や、高度な検査・手術が必要な患者を受け入れる「地域の基幹病院」としての役割を果たします。地域内の医療機関と連携し、患者を紹介し合うネットワークの中心となります。 - 医療従事者の教育・育成と臨床研究
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・教育・研修体制:将来の医療を担う医師(臨床研修医)や看護師、その他の医療スタッフを育成する教育機関としての役割を担っています。
・臨床研究:新しい治療法や新薬の開発、先進医療の研究などを推進し、日本の医療水準を向上させる役割も持っています。
◎民間病院が「地域に密着した日常的な医療や、特定の専門分野の提供」を得意とするのに対し、国公立病院は税金などの公金が投入されている背景もあり、「国や地域のセーフティネットとして、いかなる時も国民の命と健康を守る最後の砦」としての役割を求められています。
● 国公立病院で働くメリットって!
看護師が国公立病院(国立病院機構や都道府県立・市立病院など)で働くメリットは、なんといっても「圧倒的な安定感」と「長期的にキャリアを築きやすい環境」にあります。
具体的には、以下の4つの大きなメリットが挙げられます。
- 公務員・準公務員としての身分の安定と手厚い待遇
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・身分の安定:地方公務員、あるいは独立行政法人化に伴う「準公務員(みなし公務員)」という扱いになることが多く、民間病院に比べて経営破綻やリストラのリスクが極めて低いです。
・着実な昇給と退職金:民間の美容クリニック等のようないきなりの高収入は難しいものの、定期昇給がしっかりと機能しており、長く勤めるほど給与水準が高くなります。また、定年退職時の退職金が民間病院と比較して高水準である点も大きな魅力です。 - ライフステージの変化に強い(充実した福利厚生)
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・休暇制度の充実:完全週休2日制や祝日休み、夏季・年末年始休暇など、年間休日数が多い傾向にあります。有給休暇の取得も組織として推進されています。
・産休・育休の取得と復帰:制度が形骸化しておらず、産休・育休を取得するのが「当たり前」の風土が根付いています。最長3年の育休が取得可能なケースもあり、院内保育所の完備や時短勤務制度など、ママさんナースが長く働き続けられるセーフティネットが民間以上に強固です。 - 高水準な教育体制とキャリアアップ支援
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・統一された質の高い研修:国立病院機構や自治体のガイドラインに沿った、体系的で非常に充実した教育プログラム(クリニカルラダーなど)が用意されています。基礎からしっかりと、どこに行っても通用する看護技術を身につけることができます。
・専門性の追求:がん、循環器、精神疾患など高度な専門医療を行っているため、認定看護師や専門看護師を目指す環境として最適です。資格取得のための受講費用の補助や、研修期間中の給与保障(出張扱い)など、手厚い支援を受けられる施設が多くあります。 - キャリアを途切れさせない「広域ネットワーク」
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・グループ内での異動(転勤):特に国立病院機構(NHO)や、多数の県立病院を持つ自治体の場合、結婚や配偶者の転勤等で引っ越しが必要になった際、辞めずにグループ内の別の病院へ「異動」できる制度があります。
・待遇の維持:転職ではなく異動扱いとなるため、これまでの勤続年数、給与水準、退職金の算定などをリセットすることなく、キャリアを途切れさせずに働き続けることが可能です。
◎国公立病院は、「一つの組織で腰を据えて長く働きたい」「結婚や出産後も安心して働き続けたい」「しっかりとした教育基盤のもとで専門性を高めたい」と考える看護師にとって、非常に恵まれた選択肢と言えます。
あなたの看護師像はイメージできますか?

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